新スタッドレスタイヤ「VRX2」は何がどう変わった?

冬タイヤの王道、ブリヂストンに新製品が仲間入り



タイヤ・ホイールカンパニー 西村です。
今季ブリヂストンが新たに発売したスタッドレスタイヤの新商品「VRX2」について、どんなタイヤなのか、その性能をご紹介したいと思います。

何がどう変わったのか


公式には、「ブリザック史上最高の氷上性能と高い摩耗ライフ性能、静粛性を実現」との触れ込みがありますが「VRX」と今回の「VRX2」でなにがどう変わったのでしょうか。
その一部をご紹介いたします。

 

☆「アクティブ発泡ゴム2!」

「VRX」では「アクティブ発泡ゴム」を使用していましたが、「VRX2」では「アクティブ発泡ゴム2」が使用されています。
1と2の違いは、トレッドを構成しているしなやかさを構成するポリマーに付属しているシリカ(※1)を従来よりも小さくし、増加させた「摩擦力向上剤」がグリップ力に寄与するポリマーと効果的に結びつくことでゴムが設置した際に粘りを発揮しグリップ力が大幅に向上した。ということになるのですが…
簡単に説明すると、粒の大きかったシリカを小さくして、余った部分に摩擦を向上させる素材をふんだんに使った結果、グリップ力が上がりました!ということになります。

 

☆トレッドのパタンが変わった

「非対象パタン」が採用されている点は「VRX」も「VRX2」も同じです。
変更点とその効果は以下の通りです。
・トレッドパタンの幅を広くしたことで接地性をアップ
・V字ブロックをWシェイプブロックへ進化させてマルチアングルグループの横溝を従来よりも増やしてグリップ力を向上。
・表面の応徳を細かいものに変更し、路面水膜をより除去できるように改良。
「VRX」ではパタンの幅を狭くして接地性をアップさせていました。
しかし、今回の「VRX2」ではトレッドのブロック部分の剛性を高めることでブレーキ時の倒れこみが抑えられており、接地面積を広く取ることができるようになっています。
つまりは、接地面を増やして路面をひっかいたりとらえたりする部分を増やしたということです。

☆静かで長持ちするようになった

トレッドのパタンが変更されたことで摩耗の原因であるタイヤと路面の「すべり」が低減されて摩耗する頻度が減り、長持ちするようになったようです。(VRXより22%向上)
そして音についてですが、車に乗っているときのタイヤ音の原因は「ロードノイズ」「空洞共鳴音」「パタンノイズ※2」の3種類があり、タイヤのパタンによって出る音はパタンノイズとなります。「VRX2」ではこのパタンを最適化し、発泡ゴムの持つミクロの気泡と水路が持つ吸音機能の向上によりノイズが低減されているようです。(1.6dBA VRXより低減。※3

価格はどうなのか


9月のタイヤ一斉値上げと最高性能のタイヤということもあり、主要サイズ195/65R15でメーカー希望価格1本25,380円という価格設定になっております。
VRXの同サイズは昨年時点でメーカー希望価格1本23,544円でしたので、ほぼ同じ値段となっています。


商品の説明もさせていただきますので、鳥取にお住まいの方は是非お店までお越し頂ければと思います。※遠方の方はお電話でお問い合わせいただければ!(^^)!

性能向上でお値段据え置き!この冬の安全のために検討してみてはいかがでしょうか。

スタッフ一同、心よりお待ちしております♪


用語集

※1 シリカ 元素記号SiO2。微粒二酸化ケイ素のこと。

シリカはカーボンと比べて、低温時にタイヤが硬くなりにくい性質がある。
シリカのゴムを柔らかく保つ効果は、路面への密着効果を高めることで、制動距離を短くできる。
シリカには転がり抵抗を小さくする性質もあり、雨の制動性能を落とさずに低燃費となるため、シリカを配合したタイヤが増えてきています。
※2 パタンノイズ 

タイヤが回転する度に溝の中の空気が圧縮されて弾ける音とブロックが路面を叩く打撃音が原因。
空気の弾ける音を抑えるには溝を細くする必要があり、打撃音を小さくするためにはブロックを小さくする必要がある。
排水性やグリップを向上させるのとは真逆の手段が必要となる。
※3 1.6dBA

Aは騒音レベルのことです。
20デシベルで木の葉のふれあう音・置時計の秒針の音(前方1m)