「サマータイヤ」と「スタッドレスタイヤ」何がどう違う?

夏と冬で装着するタイヤがこう違う!



みなさま初めまして!
タイヤ・ホイールカンパニーの西村です。
これから皆様にタイヤやホイールのことを色々ご紹介させていただきたいと思っています。

すでに、「その情報は知っているよ!」という内容もあるかと思いますが、お付き合いいただければと思います。

初回はサマータイヤとスタッドレスタイヤの違いについてご紹介したいと思います。


タイヤってどうやって止まってるの?

冬になると、「サマータイヤは滑って危ないからスタッドレスタイヤに変える!」というのは、
雪の降る地域の方であれば常識となっていますが、「なぜ滑るのか」その理由をご存知でしょうか。

タイヤは、地面との摩擦による抵抗を利用して止まるように作られています。
サマータイヤは、アスファルトの路面に合うように作ってあるため、摩擦を利用してちゃんと止まるようにできています。


冬にサマータイヤだとなぜ滑るのか?

ではなぜサマータイヤで雪道や氷の上を走ろうとすると滑ってしまうのでしょうか。

雪道ではタイヤの溝に雪が詰まり、溝がない状態となってしまうためにグリップ力もなくなってしまいます。
そして凍った雪から溶けだした水によってタイヤと凍った路面との間に摩擦がなくなってしまうから滑ってしまうのです。
(アイスリンクで滑ったり、スキー場でそりを使って滑るのと同じ原理です。)


スタッドレスタイヤってどんな特徴があるの?

雪や凍結路でもグリップ力を維持しようと製作されたタイヤがスタッドレスタイヤです。
スタッドレスタイヤの特徴として、制動力をより大きく路面に伝えるために通常よりも深い溝やサイプと呼ばれる細かい溝などを備えており、これらによってグリップ力を確保しています。

また、タイヤはゴムでできているため、低い温度(氷ができてしまうような温度)ではゴムが固くなってしまいます。
このような状態では性能を十分に発揮できないため、低温でも固くならないようにシリカなどの特殊な成分をゴムに調合したり、ガラス繊維や鶏卵の殻を練りこんだりして引っ掻き効果を持たせるなど、メーカーにより独自の工夫によりグリップ力を上げています。(マイナス20度でも性能劣化しません!)


スタッドレスタイヤは夏でも使えるの?

「グリップ力を上げるために作られたタイヤであれば夏でも履けばいいじゃないか!」という声が聞こえてきそうですが、スタッドレスタイヤにも弱点はあります。

その弱点は、夏に使用するにはゴムが柔らかく、熱に弱いことです。夏の炎天下で走行すると、タイヤの溝がサマータイヤよりも早く減っていってしまい、さらには、摩擦を多くした関係で、燃費が下がってしまいます。

このほかにも、サマータイヤよりも排水性が悪いため、ハイドロプレーニングと呼ばれる、水の上を走った際にタイヤが路面から浮いてしまう現象が起こることがあります。(そのままカーブに入ると滑って事故の原因になることも多々あります。)


季節に合ったタイヤを履こう!

スタッドレスタイヤを夏に使用し続けることは、リスクを伴います。
逆にサマータイヤを冬に使用するのもグリップの面で安全性は落ちます。
皆様には、適切なシーズンに適切なタイヤを使用するように心がけていただければと思います。


スタッドレスタイヤの購入時期はいつがいいの?

雪が降る時期の1か月前には用意しておいた方がよいでしょう。
比較的安く購入できるのはやっぱり中古タイヤです。
中古タイヤは1点ものになりますので、気に入った商品がありましたら
お早めにお問い合わせされたり、購入された方がよいかと思います。


皆様のカーライフが事故のない、楽しいものになることを願っております!
それでは、また次回もお楽しみに!